Web制作の費用相場|フリーランスと制作会社の価格差はなぜ生まれる?
Web制作の費用は、フリーランスに頼むか制作会社に頼むかで大きく変わります。それぞれのおおまかな相場と、金額に差が出る理由、安さだけで選んだときに起こりやすい失敗を、AIで整理するときの頼み方の例とあわせてまとめます。
フリーランスは、会社に入らずに、個人で仕事を受ける人のことです。制作会社は、何人かのチームで仕事を受ける会社を指します。相見積もり(同じ内容で何社かに見積もりを頼むこと)を取ると、同じような内容なのに、金額が数十万円単位で違うことがあります。
フリーランスと制作会社で、どのくらい相場が違うのか分からない。安い方を選んで失敗しないか不安。こうした戸惑いは、一般的な相場と、価格差が生まれる理由を知っておくと、かなり減らせます。筆者は、見積もりと制作の両方をしているフリーランスのWebディレクター(制作の進め方をまとめる役)です。
Web制作の費用相場は、依頼先で大きく変わる
Web制作の費用は、フリーランスか制作会社かで、同じようなサイトでも数十万円単位の差が出ます。差が出るのは、体制の違いによって、金額に含まれる作業の範囲や、サポートの中身が変わるためです。
依頼先別の費用相場
フリーランスと制作会社では、同じくらいの大きさのサイトでも、費用の相場が3〜5割ほど変わります。
フリーランスの費用相場
フリーランス(個人)に頼む場合の、一般的な相場は次のとおりです。
- 小規模サイト(1〜5ページ):5万〜15万円
- 標準的なサイト(10ページ前後):15万〜30万円
- ページ数が多い・機能を足す場合:10万〜50万円程度まで幅が広がる
参考までに、公開したあとの維持・保守(サイトの手入れ)の費用は、月に5,000円〜2万円程度が目安です。
制作会社の費用相場
制作会社に頼む場合の、一般的な相場は次のとおりです。
- 中小規模の制作会社:初期費用(作るときに最初にかかるお金)80万〜150万円程度
- 実際の発注のデータ:平均は95.6万円、中央値は50万円というデータもあります
- 集客の戦略やシステム開発を含む本格的な案件:100万〜400万円以上になることもあります
中央値は、金額を安い順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる金額です。集客の戦略はサイトに人を集めるための計画、システム開発はサイトの中で動く専用の仕組みを作ることを指します。
同じ「ホームページ制作」でも、頼む先によって、相場のケタが変わることが分かります。
ページ数・目的別の相場
制作会社に頼んだ場合の目安を、サイトの大きさや目的ごとに並べます。名刺代わりのサイトは、会社の基本の情報をのせるための、シンプルなサイトのことです。
- 格安・名刺代わり(5〜15ページ):10万円以下
- 小規模サイト(10ページ前後):30万〜80万円
- 中規模・標準(15〜30ページ):80万〜150万円
- 集客・戦略型サイト:100万〜400万円
- 大規模・システム開発を伴うサイト:150万円〜
この一覧は、制作会社に頼んだ場合の目安です。同じ大きさでも、フリーランスなら、さきほど書いたとおり3〜5割ほど下がる傾向があります。
なぜここまで金額差が出るのか
フリーランスと制作会社の価格差は、人件費(働く人に払うお金)のしくみ、対応する範囲、サポートの体制の違いから生まれます。
- 人件費のしくみが違う:制作会社の価格には、営業・ディレクター・デザイナー・エンジニアなど、何人もの人件費が入っています。フリーランスは基本的に1人で担当するので、そのぶんのお金がかかりません
- 対応する範囲が違う:制作会社は、集客の戦略・SEO設計・保守運用まで含めて提案することが多いです。フリーランスは、制作の範囲にしぼって対応することが多いです
- サポートの体制が違う:制作会社は、担当者がいないときも、ほかのスタッフが対応できます。フリーランスは担当者本人が窓口なので、体制としては手薄になりやすいです
エンジニアは、サイトの仕組みを作る技術者のことです。SEO設計は、検索したときにサイトが上のほうに出やすくなる工夫を、作る段階から組みこんでおくことを指します。
金額の差は、腕前の差というより、体制の差から生まれていると考えると分かりやすくなります。
安さだけで選ぶと起こりやすい失敗
費用の安さだけで頼む先を選ぶと、公開したあとの連絡やサポートでつまずくことがあります。実際に報告されている失敗には、次のようなものがあります。
- 納品のあとにちょっとした修正を頼んだら、返事が来なくなって、サイトを更新できなくなった
- 集客のサポートや運用のアドバイスまで期待していたのに、制作だけで契約が終わっていた
- 担当者の個人的な事情(体調・忙しさ・廃業など)で、連絡が取りにくくなった
失敗のおもな原因は、「その金額に何が含まれているか」を確かめないまま、契約してしまうことです。安いフリーランスでも、連絡の手段や対応する範囲を前もってすり合わせておけば、こうした失敗はかなり防げます。
契約の前に確かめる質問を、AIに作ってもらう
契約の前に、連絡やサポートのことを確かめる質問を用意しておくと、聞きもらしが減ります。質問づくりは、AIに手伝ってもらうこともできます。
このあと出てくる枠の中の文は、ChatGPTやClaude(ChatGPTと同じように、文章で話しかけて使うAI)の入力欄に貼って使えます。( )の部分は、自分の内容に書きかえてください。
Webサイトの制作を、(フリーランスのWeb制作者)に頼むか考えています。
契約する前に、連絡のしかたと、公開したあとのサポートについて確かめたいです。
相手に聞く質問を、次のことごとに書き出してください。
・連絡の手段と、返事が来るまでのおおよその日数
・納品したあとの、ちょっとした修正の頼み方と費用
・集客のサポートや運用のアドバイスが、金額に入っているか
・担当者が対応できなくなったときに、どうするか
頼みたいこと:(お店のホームページを5ページくらいで作る。公開したあとも、ときどき直したい)
質問は、専門用語を使わずに、相手が答えやすい聞き方にしてください。
AIが作った質問は、そのまま使わずに読み直してください。自分の状況に合わない質問は消し、足りない質問は書きたしてから使います。
相場を踏まえて、依頼先を検討するときの考え方
相場を知ったうえで頼む先を選ぶには、金額を見る前に「何を求めるか」を整理しておきます。
- 公開したあとの集客のサポートまで求めるか
- 担当者と直接やり取りできる近さを求めるか、組織としての安定を求めるか
- 予算の上限と、そこに含めたい作業の範囲
これらを整理しておくと、相見積もりの金額差にも納得しやすくなります。
何を求めるかが自分でもはっきりしないときは、AIに質問してもらいながら整理する方法があります。次の文を、ChatGPTやClaudeの入力欄に貼ってください。
Webサイトの制作を、どこに頼むか考えています。
頼む先に何を求めるかを整理したいので、質問しながら手伝ってください。
質問は1回に1つずつにして、私が答えてから次の質問に進んでください。
聞いてほしいこと:
・公開したあとの集客のサポートまで求めるか
・担当者と直接やり取りしたいか、会社として安定して対応してほしいか
・予算の上限と、その中に入れたい作業
今わかっていること:(会社のホームページを作り直したい。予算は〇〇万円くらいまで)
最後に、私の答えをまとめて、フリーランスと制作会社のどちらに合いそうかを、理由と一緒に書いてください。
決めつけずに、相談するときに確かめることも書いてください。
AIの答えは、考えるための材料です。そのまま決めずに、実際に相手と話してから選んでください。
「結局、制作会社とフリーランスのどちらに頼むべきか」を、案件のタイプごとに整理した記事もあります。
見積もりを取る前に確かめておきたい項目は、次の記事でくわしく説明しています。
フリーランスに頼むことを考えている場合は、選び方のポイントも参考にしてください。
よくある質問
Q. フリーランスに頼むと、制作会社よりどのくらい安くなりますか?
A. 一般的には、3〜5割ほど安くなる傾向があります。ただし、対応する範囲やサポートの中身が違うので、金額と一緒に、含まれる内容を確かめてくらべることが大切です。
Q. 相場より極端に安い、または高い見積もりが来た場合はどうすればいいですか?
A. 金額だけで決めずに、その金額に何が含まれているかを確かめてください。極端に安い場合は、対応する範囲がせまい可能性があります。高い場合は、集客の戦略や運用のサポートまで含まれている可能性があります。
Q. 安いフリーランスに頼むのはリスクが高いですか?
A. リスクになるのは、連絡の手段や対応する範囲を、前もってすり合わせないことです。安いこと自体が、そのままリスクになるとはかぎりません。前もって確かめておけば、安さを生かしながら、失敗を防ぎやすくなります。
Q. 見積もりを取る前に何を準備すればいいですか?
A. サイトの目的、ページ数、必要な機能、素材(原稿や写真など)の準備状況などを整理しておくと、より正確な見積もりが取れます。くわしくは「Web制作の見積もり前に確認すべき項目まとめ」をご覧ください。
まとめ:金額差は「体制の差」。相場を知って納得して選ぶ
Web制作の費用相場を、フリーランスと制作会社に分けて紹介しました。
- フリーランス:小規模で5万〜15万円、標準的なサイトで15万〜30万円程度
- 制作会社:中小規模で初期費用80万〜150万円程度。戦略やシステムを含めると100万〜400万円以上になることも
- 価格差の理由:人件費のしくみ、対応する範囲、サポートの体制の違い
- 安さだけで選ぶリスク:連絡が途絶える、集客のサポートが含まれていない、など
金額の差は、おもに体制の差から生まれます。「何を求めるか」を先に整理しておくと、相見積もりの金額差にも納得して選べます。
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筆者はフリーランスのWebディレクターとして、見積もりから制作・公開後の運用まで対応しています。
「自社の場合、どのくらいの費用感になるか知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。