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読書でWebディレクションの説明力が上がった話

Webディレクションに必要なのは、進行管理だけではありません。

クライアントの要望を整理する力、デザインの意図を説明する力、目的・導線・ユーザー視点で話す力も必要です。

その土台になるのが、言語化力やロジカルに考える力です。

この記事では、過去の読書メモをもとに、Webディレクションに役立った本と、実務でどう活きたかを整理します。

Webディレクションに必要なのは、進行管理だけではない

Webディレクションでは、スケジュール管理だけでなく、要望を整理して言葉にする力が必要です。

Web制作の現場では、クライアントの要望が最初から整理されているとは限りません。

「もっと見やすくしたい」
「信頼感を出したい」
「問い合わせにつなげたい」

こうした言葉を、そのまま受け取るだけでは設計に落とし込みにくいことがあります。

そこで必要になるのが、要望を整理し、目的・導線・ユーザー視点に言い換える力です。

過去に読んだ本の内容を細かくすべて覚えているわけではありません。
ただ、読書メモを見返すと、今のWebディレクションに活きている考え方がいくつも残っています。

要件整理・言語化に役立った考え方

要件整理に役立ったのは、頭の中にある曖昧な考えを外に出し、言葉として扱う考え方です。

特に、言葉にできるは武器になる のメモには、考えを書き出し、深掘りし、グルーピングする流れが残っていました。

※この本自体の詳しい要約は、別記事で1冊単位でまとめる想定です。ここでは、Webディレクション実務にどう効いたかを中心に書きます。

この本から拾ったポイントは、言葉を「きれいに整える技術」としてではなく、自分の考えを見える状態にする道具として扱うことです。

メモには、次のような内容があります。

  • 頭にあることを書き出す
  • 「なぜ」「それで」「本当に?」で考えを深掘りする
  • 似た思考ごとにグルーピングする
  • 時間を置いて寝かせる
  • 真逆を考える
  • 動詞にこだわる
  • ギャップを作る

これは、Webディレクションにもそのまま使えます。

クライアントの要望を聞いたとき、すぐにデザインや機能に変換するのではなく、一度言葉として整理します。

  • なぜその要望が出ているのか
  • それで何を実現したいのか
  • 本当に必要なのはその機能なのか
  • ユーザーにとって分かりやすい導線は何か

こうして整理すると、「なんとなく良さそう」ではなく、目的に沿ったサイト設計を説明しやすくなります。

実際に、クライアントへのサイト設計の説明でも、要望を整理して言い換えたり、デザインの意図を言葉で補足したりする場面で役立っています。

T字型思考は、要望の深掘りに使える

メモの中で特に実務に使いやすいのが、「なぜ」「それで」「本当に?」で考える流れです。

Web制作の要件整理に置き換えると、次のように使えます。

問いディレクションでの使い方
なぜ?なぜそのページ・機能・表現が必要なのかを確認する
それで?その要望が実現すると、ユーザーや事業に何が起きるのかを考える
本当に?その方法が本当に最適か、別の手段がないかを見直す

たとえば「トップページに実績を大きく載せたい」と言われたとき、そのまま受けるのではなく、なぜ実績を見せたいのかを確認します。

  • 信頼感を出したいのか
  • 問い合わせ前の不安を減らしたいのか
  • 採用向けに会社の規模感を伝えたいのか

目的が変われば、見せ方も変わります。

このように深掘りすると、単なる要望対応ではなく、サイト設計として説明できるようになります。

グルーピングは、サイト構成を整理するときに使える

メモには、書き出した考えを似たもの同士で分類し、さらに並び替える流れも残っていました。

これは、サイトマップやトップページ構成を考えるときに使えます。

たとえば、クライアントから出てきた情報をそのままページに並べると、重要度が混ざりやすくなります。

  • 会社として伝えたいこと
  • ユーザーが知りたいこと
  • 問い合わせ前に不安になること
  • 実績や信頼につながること
  • 採用や広報に関係すること

これらを分類すると、どの情報をトップページに置くべきか、どの情報を下層ページに分けるべきかが見えやすくなります。

言語化は、文章を書くためだけのものではありません。
サイト全体の情報設計にも効く考え方です。

真逆を考えると、提案の幅が広がる

「真逆を考える」というメモも、ディレクションに使いやすい考え方です。

たとえば、クライアントが「情報をたくさん載せたい」と言ったときに、真逆の「情報を絞るなら何を残すか」を考えます。

また、「高級感を出したい」と言われたときに、「親しみやすさを出すならどうするか」と反対側も見ます。

真逆を考えると、ただ要望に従うだけでなく、選択肢の理由を説明できます。

結果として、クライアントに対して「この方向で進める理由」をロジカルに伝えやすくなります。

伝え方・説明力に役立った考え方

クライアントへの説明では、結論、理由、具体例を短く伝える力が重要です。

Webディレクションでは、設計の意図をクライアントに説明する場面があります。

たとえば、トップページの構成を説明するときに、ただ「この順番にしました」と言うだけでは伝わりません。

なぜその順番なのか。
どのユーザーに向けているのか。
どこで問い合わせにつなげたいのか。

ここまで言葉にできると、クライアントも判断しやすくなります。

1分で話せコンサル一年目が学ぶこと は、説明を短く整理する考え方として役立ちます。

これらも、1冊ごとの詳しい要約は別記事に分けます。この記事では、クライアント説明にどう活きたかに絞ります。

この2冊は、本の内容を細かく紹介するというより、Webディレクションで必要になる「相手が判断できる伝え方」の本として捉えています。

ディレクション実務では、以下のような場面で使えます。

  • 打ち合わせでサイト構成を説明する
  • デザイン意図を補足する
  • 修正の優先順位を説明する
  • メールで要点をまとめる
  • クライアントの要望を整理して返す

長く話すことより、判断に必要な情報を短く出すことが大切です。

結論から話すと、確認が進みやすい

制作の打ち合わせでは、説明が長くなるほど、相手が何を判断すればよいか分かりにくくなります。

そのため、最初に結論を置くことが大切です。

たとえば、サイト設計を説明するときは、次の順番にします。

  1. この構成にした理由
  2. どのユーザー行動を想定しているか
  3. クライアントに確認してほしい点

先に結論を伝えると、クライアントは「何を見るべきか」が分かります。

説明は、相手の判断材料にする

ディレクションの説明は、知識を披露するためではありません。

相手が判断できる状態にするためのものです。

たとえば、デザインの意図を説明するときも、「きれいだから」ではなく、次のように話した方が判断しやすくなります。

  • ファーストビューでサービス内容が伝わるようにしている
  • 実績を早めに見せて不安を減らしている
  • CTAを各セクション後に置いて問い合わせ導線を作っている
  • 情報量が多い部分は下層ページに分けている

こうして説明すると、デザインの好みではなく、目的や導線を軸に話せます。

ロジカルに整理するために役立った考え方

ロジカルに整理する力は、サイト設計や制作進行の認識ズレを減らすために役立ちます。

マッキンゼー式ロジカルシンキング のような本は、Webディレクションでも使える考え方があります。

ロジカルシンキング系の本で大事なのは、難しいフレームワークを覚えることではなく、話を分解して、順番に並べることです。

たとえば、サイト設計では、情報をただ並べるだけではなく、ユーザーが理解しやすい順番に整理する必要があります。

  • 誰に向けたサイトなのか
  • 最初に何を伝えるべきか
  • どの順番なら理解しやすいか
  • 問い合わせ前にどんな不安を解消すべきか

こうした設計を説明するとき、ロジカルに話せると説得力が出ます。

実際に、クライアントへの説明でも、「なんとなくこの構成です」ではなく、目的・導線・ユーザー視点で話せた実感があります。

ロジカルに説明できると、デザインや構成の判断基準も共有しやすくなります。

サイト設計は、情報の順番を決める仕事でもある

Webサイトでは、同じ情報でも順番が変わるだけで伝わり方が変わります。

たとえば、トップページでいきなり料金を出すのか、先に課題や実績を見せるのかで、ユーザーの受け取り方は変わります。

ロジカルに整理するときは、以下のように考えます。

  1. ユーザーは最初に何を知りたいか
  2. 問い合わせ前に何が不安か
  3. どの情報が信頼につながるか
  4. 最後にどんな行動を取ってほしいか

この順番を考えることが、サイト設計の説明にもつながります。

分解できると、修正対応もしやすい

ロジカルに分解できると、修正依頼への対応もしやすくなります。

たとえば「もっと目立たせたい」という修正が来たときも、いきなり色やサイズを変えるのではなく、何を目立たせたいのかを分けて考えます。

  • 見出しなのか
  • CTAなのか
  • 実績なのか
  • 料金なのか
  • キャンペーンなのか

対象を分けると、修正の目的も明確になります。

結果として、ただ言われた通りに直すのではなく、目的に合った修正提案がしやすくなります。

ミス防止に役立った読書メモ

Webディレクションでは、説明力だけでなく、ミスを起こしにくい進め方も重要です。

仕事が速いのにミスしない人は何をしているのか? の読書メモには、「できるだけミスを少なく、戻しや修正がないようにしたい」という読む目的が残っていました。

この目的は、Web制作の進行にもかなり近いです。

制作現場では、次のようなミスが起きやすくなります。

  • 支給素材の場所が分からない
  • 修正内容が複数のチャットに散らばる
  • ページ数や対応範囲が途中で増える
  • デザイン変更と実装ミス修正が混ざる
  • 確認者によって判断が変わる

こうしたミスは、気合いだけでは減らしにくいです。
読書メモにもあったように、「以後気をつけます」ではなく、ミスが起こらない仕組みにする必要があります。

チェックリストを1行動まで細かくする

読書メモには、チェックリストは「1つのチェックにつき1つの行動」にするという内容が残っています。

これは制作チェックにも使えます。

たとえば「公開前チェックをする」だけでは粒度が大きすぎます。

  • titleタグを確認する
  • meta descriptionを確認する
  • OGP画像を確認する
  • フォーム送信を確認する
  • SP表示を確認する
  • 404ページを確認する
  • 画像altを確認する

このように分けると、チェック漏れを減らしやすくなります。

ダブルチェックを逆から行う、見方を変えるというメモも、公開前確認に使いやすい考え方です。

曖昧な依頼は言い換えて復唱する

読書メモには、曖昧な指示が来たときに、成果物と期限を言い換えて復唱するという内容もありました。

これはディレクションでかなり使えます。

たとえば「3日後までにお願いします」と言われたら、次のように返します。

〇月〇日17時までに、トップページと下層3ページの修正版をテスト環境へ反映する、という認識で合っていますか?

曖昧なまま受けると、相手の期待と自分の認識がズレます。

言い換えて返すことで、作業前にズレを見つけられます。

リスクのサインを見逃さない

読書メモには、ヒヤリとした経験を見逃さないという内容もありました。

Web制作でも、リスクのサインは早めに出ます。

  • 素材の支給が遅れている
  • デザイン修正が続いている
  • 確認者が増えている
  • 仕様がチャット上で少しずつ増えている
  • 返信が極端に遅い

この時点で放置すると、納期直前に大きな手戻りになります。

早めに「このままだと実装期間が圧迫されます」「この変更は追加対応になる可能性があります」と言葉にすることも、ディレクションの大事な役割です。

読書で得たミス防止の考え方は、単なる仕事術ではなく、制作進行の期待値コントロールにもつながります。

読書をディレクション実務に活かすコツ

読書を実務に活かすには、本の内容を全部覚えるより、1つだけ行動に変える方が続きます。

読んだ本の内容をすべて覚えておくのは難しいです。

今回の読書メモも、前に読んだ本が多く、細かい内容は忘れている部分があります。

それでも、メモを残しておくと、後から「今の仕事に使える考え方」を拾えます。

おすすめは、読書後に次の3つだけ残すことです。

  • 読む目的:なぜこの本を読んだのか
  • 気づき:今の自分に刺さったこと
  • next to do:仕事や生活で試すこと

本の要約をきれいに書くより、次に何を変えるかを残す方が実務に活きます。

Webディレクションの場合は、読書メモを以下のように転用できます。

  • 要件整理の質問リストを作る
  • 打ち合わせ前の説明メモを作る
  • 提案文の構成を見直す
  • クライアントの要望を言い換える
  • デザイン意図を言葉で補足する
  • 公開前チェックリストを細かくする
  • リスクが出た時点で共有文を作る

読書は、知識を増やすだけでなく、仕事の進め方を少しずつ変えるために使うと効果的です。

まとめ

Webディレクションに役立つ本は、制作知識だけでなく、言語化・説明・整理の力を補ってくれる本です。

今回紹介した読書メモから、特に実務に活きているのは以下の考え方です。

  • 頭の中にある考えを書き出す
  • 「なぜ」「それで」「本当に?」で深掘りする
  • 要望を目的・導線・ユーザー視点に言い換える
  • 設計の意図を短く説明する
  • 情報を分類し、サイト構成に落とし込む
  • 真逆を考えて提案の幅を広げる
  • チェックリストを1行動まで細かくする
  • 曖昧な依頼を成果物と期限で言い換える
  • リスクのサインを早めに共有する
  • 本の内容を1つだけ行動に変える

Webディレクションでは、正しい進行管理だけでなく、相手に伝わる言葉にする力が必要です。

読書メモを見返すことで、自分の仕事に活きている考え方を再発見できます。

よくある質問

Q. Webディレクションに読書は役立ちますか?

A. 役立ちます。特に言語化、説明、情報整理に関する本は、クライアントへの提案やサイト設計の説明に活かしやすいです。

Q. 本の内容を全部覚えていないと記事にできませんか?

A. 全部覚えていなくても大丈夫です。読書メモを見返し、今の仕事にどう活きているかを整理すれば、体験ベースの記事にできます。

Q. 本の要約記事と体験記事は分けた方がよいですか?

A. 分けた方が読みやすくなります。1冊ごとの要約記事では本の内容を掘り下げ、体験記事では読書が実務にどう効いたかを書くと役割が明確になります。

Q. Webディレクションに特に役立つ読書テーマは何ですか?

A. 言語化、ロジカルシンキング、伝え方、タスク管理、ミス防止などです。制作知識以外にも、進行や説明に関わる本が役立ちます。

Q. 読書メモはどう残すと実務に活かしやすいですか?

A. 読む目的、気づき、next to doを残すのがおすすめです。本の要約だけでなく、次に何を変えるかを書くと仕事に接続しやすくなります。

Webディレクションに役立った本を、実務での使いどころから整理しました。

  • 言語化力は、クライアントの要望整理に役立つ
  • 説明力は、サイト設計やデザイン意図を伝えるときに役立つ
  • ロジカル思考は、目的・導線・ユーザー視点で話すために役立つ
  • ミス防止の本は、チェックリストや期待値コントロールに役立つ
  • 読書メモは、本の要約よりもnext to doを残すと実務に活きる

本の内容をすべて覚えていなくても、当時のメモを見返すことで、今の仕事に使える考え方を拾えます。

Webディレクションでは、進行管理だけでなく、言葉にして伝える力も大切です。

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LP・コーポレートサイト・ECサイトの制作ディレクションを行うフリーランスWebディレクター。Web制作歴5年、ディレクション歴2年。

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