仕事のミスを減らすために読んだ本まとめ
仕事のミスは、気をつけるだけではなかなか減りません。ミスを減らすために読んだ本の読書メモから、チェックリストの分け方、1つの作業に集中する方法、ミスが起きたあとの振り返り方など、制作の仕事に効いた考え方を紹介します。
確認したつもりが抜けていた。忙しいときほど、ミスが起きる。筆者も、制作やディレクション(Web制作の進め方を決めて、お客さんと制作する人の間に立つ仕事)の中で、こうした経験を重ねてきました。
そこで役立ったのが、ミスを「仕組み」で減らす考え方です。この記事では、フリーランスのWebディレクターである筆者が、過去の読書メモをもとに、ミスを減らすために読んだ本と、仕事での活かし方を紹介します。
ミスは「仕組み」で減らす
仕事のミスを減らすには、「以後気をつけます」で終わらせず、ミスが起こらない仕組みを作ることが大切です。
読書メモを見返すと、何度も出てきたのがこの考え方でした。注意や気合いは、忙しいときほど続きません。だからこそ、ミスが起きにくい仕組みを先に作る方が、現実的にミスを減らせます。
ここでいう仕組みは、チェックリストのように、忙しいときでも同じ手順で確かめられるようにしておくことです。
この記事では、読書メモの中から、制作やディレクションの仕事に効いた部分に絞って紹介します。1冊ずつをくわしく要約する記事ではありません。
ミスを減らすために読んだ本と学び
ミスを減らすうえで参考になったのは、チェックリスト、シングルタスク、PDCA、数値化に関する4冊です。
『仕事が速いのにミスしない人は何をしているのか?』
この本のメモで特に残っているのが、チェックリストと付箋TODOの考え方です。付箋TODOは、やること(TODO)を付箋に1つずつ書いて管理する方法です。
- チェックリストは、1つのチェックに1つの行動まで細かく分ける
- ダブルチェックは、逆から見る(見方を変えないとミスに気づけない)
- 付箋1枚に1タスクを書き、重要なものを上にして山札にする
ダブルチェックは、同じものを2回確かめることです。山札は、トランプのように重ねた束のことです。
1つのチェックに1つの行動という考え方は、納品前チェックにそのまま使えます。納品は、できあがったものをお客さんに渡すことです。
メモには「ヒヤリとした経験を見逃さない」という気づきもありました。ヒヤリは、ミスになる一歩手前で気づいて、ひやっとしたことです。小さなヒヤリの積み重ねが、大きなミスにつながるという視点です。
『シングルタスク』
『シングルタスク』のメモで残ったのは、マルチタスクの危うさです。マルチタスクは、いくつもの作業を同時に進めることです。題名のシングルタスクはその反対で、一度に1つの作業だけをすることを指します。
- 人の脳は、一度に複数のことへ注意を向けられない
- マルチタスクは、実際にはタスクを高速で切り替えているだけ
- 用が済んだウェブサイトは閉じる、関係ないタブは開かない
制作中に複数の作業を行き来すると、確認漏れが起きやすくなります。1つの作業に集中することが、ミス防止にもつながると感じた一冊です。
『鬼速PDCA』
『鬼速PDCA』のメモで仕事に効いたのは、課題を行動レベルまで分解する考え方です。PDCAは、計画(Plan)・実行(Do)・確認(Check)・改善(Action)をくり返して、仕事を良くしていく進め方です。
- アクションを、実行に移しやすいタスクまで具体化する
- 課題は、インパクト・時間・気軽さで優先順位をつける
- 1日の振り返りで課題を出し、翌日の改善を行動レベルで決める
インパクトは、直したときの効果の大きさのことです。行動レベルは、「明日から何をするか」が分かるところまで具体的にした状態を指します。
ミスが起きたとき、「気をつける」で終わらせず、行動レベルの改善に落とすために役立ちました。
『数値化の鬼』
『数値化の鬼』のメモで残ったのは、曖昧な評価をしないという視点です。
- 「半分以上できたからまあいいか」と自分に甘くしない
- 改善行動が何回あったか、期限をどれだけ守ったかで振り返る
- 数字は、次どうするかまで考えて初めて意味を持つ
期限をどれだけ守ったかを数で振り返る考え方は、進行管理の見直しに使えました。進行管理は、作業の予定と進み具合を管理することです。
本の学びを制作の仕事にどう落としたか
本の学びは、納品前チェック・作業中の集中・振り返りの場面に落とし込めました。
読んだだけでは、ミスは減りません。仕事に落として初めて効果が出ます。筆者が落とし込んだ場面を紹介します。
- 納品前チェック:チェックリストを「1チェック1行動」で細かくする
- 作業中:関係ないタブを閉じ、1つの作業に集中する
- 振り返り:ミスが起きたら、行動レベルの改善に落とす
特に効果を感じたのは、チェックリストの粒度を細かくすることでした。粒度は、どこまで細かく分けるかのことです。
「最終確認をする」の1行だけでは、何を確かめるのかが分かりません。「リンク切れを確認する」「タイトルを確認する」のように分けると、チェックを飛ばしにくくなります。リンク切れは、押しても行き先のページが開かないリンクのことです。
また、ミスが起きたときに「気をつける」で終わらせず、仕組みを1つ変えることを意識するようになりました。本の学びは、こうして仕事に落とすことで、はじめてミスの再発防止につながると感じています。
自分の仕事に当てはめるときの頼み方
本で読んだ「1つのチェックに1つの行動」を自分の確認リストに当てはめるなら、AIに分け直しの案を出してもらう方法があります。このあと出てくる枠の中の文は、ChatGPTやClaude(ChatGPTと同じように、文章で話しかけて使うAI)の入力欄に貼って使えます。( )の部分は、自分の内容に書きかえてください。
いま使っている確認リストを、「1つのチェックにつき1つの行動」になるように分け直してください。
・1行に、確かめることを1つだけ書いてください
・「確認する」だけで終わらせず、何を見ればいいかが分かる書き方にしてください
・元のリストにない項目を足すときは、足した理由を書いてください
仕事の内容:(ホームページの更新作業)
いまの確認リスト:
(最終確認をする)
(スマホでの見え方を確認する)
(お客さんに報告する)
ミスが起きたあとに「気をつけます」で終わらせないために、振り返りを手伝ってもらうこともできます。起きたことを( )に書いて、同じようにChatGPTやClaudeの入力欄に貼ります。頼み方には、『鬼速PDCA』のメモにあった、インパクト・時間・気軽さで比べる考え方を入れています。
仕事でミスが起きました。「次から気をつける」で終わらせず、仕組みを1つ変えたいです。
下の内容から、次のことを書いてください。
・ミスが起きた場面(いつ、どの作業で)
・同じミスを防ぐための、明日からできる行動の案(3つまで)
・それぞれの案の、効果の大きさ・かかる時間・取りかかりやすさ
起きたミス:(お客さんに送ったメールに、古い料金表を付けてしまった)
そのときの状況:(急ぎの依頼が重なり、ファイルを探す時間がなかった)
AIの案は、そのまま使わないでください。自分の仕事に合うかを確かめてから、1つ選んで試します。
読書から得た内容を仕事の説明力につなげる話は、読書でWebディレクションの説明力が上がった話でも書いています。
よくある質問
Q. ミスを減らすには、まず何から始めればいいですか?
A. チェックリストの粒度を細かくすることから始めるのがおすすめです。「最終確認」の1行で済ませず、「リンク切れを確認」「タイトルを確認」のように、1つのチェックに1つの行動まで分けると、飛ばしにくくなります。
Q. 気をつけているのにミスが減りません。
A. 注意や気合いは、忙しいときほど続きません。ミスが起こらない仕組みを先に作る方が現実的です。チェックリストを細かくする、1つの作業に集中する、振り返りのやり方を決めておく、といった仕組みを試してみてください。
Q. この記事の本は、それぞれ詳しく要約していますか?
A. この記事は複数の本を横断し、ミス防止に効いた部分に絞っています。1冊ごとの詳しい要約は、別記事で扱う予定です。
Q. 制作以外の仕事でも役立ちますか?
A. 役立つ考え方が多いです。チェックリスト、シングルタスク、振り返りは、職種を問わず使えます。この記事では、Web制作やディレクションの場面に落として紹介しています。
まとめ:ミスは仕組みで減らす
ミスを減らすために読んだ本と、そこから仕事に活かした考え方は次のとおりです。
- 『仕事が速いのにミスしない人は何をしているのか?』:チェックリスト・付箋TODO
- 『シングルタスク』:1つの作業に集中する
- 『鬼速PDCA』:行動レベルの改善
- 『数値化の鬼』:曖昧な評価をしない
本の学びは、納品前チェック・作業の集中・振り返りに落とすことで、ミスの再発防止につながります。
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筆者はフリーランスのWebディレクターとして、ミスや手戻りを減らす進行管理を意識して制作を行っています。
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